// INTERVIEW 01

/ ENGINEER  INTERVIEW

日本の製造業には
まだまだチャンスがある。
だから、この仕事を選んだ。

川田 純

JUN KAWADA

エンジニアリーダー

新しいものを面白がる、
最高の環境。

これまでの経歴と、ミロクリエを起ち上げるに至った経緯を教えてください。
エンジニアとしては、製造業のソフトウェア開発研究やデジタルマーケティング関連のシステム開発などに携わってきました。その中で感じたのが、日本のエンジニアはユーザーと直に話をできない下請けの立ち位置にいるケースが多く、本当に必要とされているものを提供できずにユーザーから喜んでもらえない場面、時間をかけても報われない場面が多々あるということでした。それならば自分が一歩前に出た立ち位置でユーザーと接することにより、エンジニアたちももっと満足できる仕事ができるのではないかと思い、プランナーという職種を経験したこともあります。
そういった経験を通して、自分の中でエンジニアにとっての理想の働き方やチームのイメージができてきたころに、友人である井戸(代表取締役)から「一緒に会社を起ち上げないか?」と誘われて今に至っています。
エンジニアの立場からみた「ミロクリエの良さ」はどんなところですか。
当社は今までにないものをつくって世に出すことをミッションとしています。そして、実際にそういった仕事をするためには、中の人たちのエネルギーもさることながら、新しいものを生み出すまでの時間と資金も必要になります。時間と資金が十分でない状態で会社を起ち上げると、短期の資金繰りに追われてしまい、結局誰かに言われた通りのものをつくるだけになりがちです。
その点当社は親会社である(株)ミロクから資金的支援を受けられる環境にありますし、現場で働くさまざまな職人さんと直接話ができる環境、さらに、高知県民の温和な気質もあります。「こんなもの持ってきても現場では使えないよ」と最初から拒否されることもなく、新しいものを面白がって嫌がらずに協力してくれる気質は、実験する環境として最高だと思います。そうした働く環境に恵まれているところが当社の良さですね。

製造業界に対してシステムを提案・開発していく面白さはどこにあると感じますか。
製造業では「試行錯誤」を日々経験されている職人さんも多く、前例のない全く新しいものであっても、それが自分に気づきを与えてくれるものであれば認めてくれます。そこはエンジニアにとってやりがいを感じます。
また、無形のデータだけで成果が判断される業界とは違って形あるものが生まれる現場ですから、例えば生産数をこれだけ増やせたとか、現場の人の負担がこんなにも減ったといった効果が分かりやすく、実際に目の前で喜んでもらえたりもするので、純粋に嬉しさを感じますよね。

新しい
ビジネスモデルを
つくりだす。

ミロクリエに合うエンジニアは、どういったタイプだと思いますか。
当社が目指すのは『クライアントが本当に求めているものを提案し開発する』ことですが、そこで変に技術にこだわってしまうと問題が生まれてしまいます。例えば、アナログメーターの値をカメラで撮影し電子化して業務を自動化する高機能なものもありますが、実際に現場の人からは「そこまで高度じゃなくても目視でチェックできるから画像を送ってくれるだけでもOK」と言われました。現場では時間やお金をかけて業務を自動化することよりも、簡単な技術の組み合わせでもムダな作業や移動時間を手軽に削減できれば十分、ということでした。
つまりミロクリエのエンジニアは、良い意味で技術にこだわってはいけないと思います。使えるものをどんどん転用していける力を持ちつつ、相手の目線で物事を考えて、尚且つ自分たちにとっての利益を忘れない視野の広さが必要です。

仕事の「やりがい」はどこに感じますか。
やりがいは『目の前で喜んでもらえる』ことです。仕事の原点ですね。自分がつくったものが「使いにくい」とか「使えない」と言われる仕事を続けるのはやっぱり過酷で、「いいね!面白いね!」と言ってもらえるともっと頑張ろうと思えます。
また、当社には『新しいビジネスモデルをつくる』という面白さがあります。一般的には世の中で実績の多いビジネスモデルに沿って、手堅い受託開発や自社製品開発を行うと思うのですが、当社は「こういうソフトウェアをこんな方法で提供してみたらどんな反響が得られるだろう」というテストができます。つまり、ビジネス面でのフィジリビティスタディです。経営陣も「失敗して自分が責任を取るのは嫌だ」というタイプはいないので、そういったチャレンジもしやすいですね。

実験は高知にあるグループ会社の工場で行われていますが、現場はどんな雰囲気ですか。
高知の職人さんは楽しいですよ。ざっくばらんに話してくれる人が多いです。腹を割って話をしてもらえますし、若い人はかわいがってもらえると思います。ただ、スマートフォンを使ったことがないとか、パソコンを人差し指でポチポチ押すという人もいらっしゃるので、エンジニアの普通の感覚で話をすると分かり合うのに時間がかかるかもしれませんね。コツとしては相手が理解できる具体的な言葉を選んで伝えること。できることはできる、難しいことは難しいと伝えることだと思います。
高知では仕事以外の時間にも楽しみが生まれると思います。お酒もおいしくて、その時期にしか飲めないレアなお酒を買いに行くのもおすすめです。あと、自然を身近に感じられます。アクティビティがたくさんあって、自分も昔やっていたダイビングを再開できればいいなと思っています。

職人にとって
「つまらない仕事」を
省力化していく。

エンジニアの立場として、製造業に必要なテクノロジーは何であると考えますか。
日本の製造業には技術力が十分にありますが、優秀な人が能力を発揮できていない現場も少なくないのではないかと感じます。さまざまな要因から優秀な方々がチャレンジできる環境下になく、新しいものが生み出せないため、どんどん苦しくなる悪循環に陥っているのではないでしょうか。
量産性ばかりを突き詰める事業体制では海外や機械に仕事を奪われていくと思いますが、プロトタイピングや多品種少量生産を主軸にできれば日本の製造業にはまだまだ可能性があるのではないかと。だからこそ、自分はこの仕事を選びました。

自分たちの仕事は、要は職人さんにとって“つまらない仕事”を省力化していくことだと思います。職人さんの本質は、世にない新しいものをつくること。しかし、実際には有象無象な仕事もたくさんやっています。職人さんが技術を極めてステップアップしていく段階で間接業務に埋もれてしまうと、せっかくの技術力を生かせずに現場力が弱くなってしまいます。ハンドルを握るのはあくまで人間ですが、エンジン部分はテクノロジーに任せられるようしていくのが自分たちの仕事だと思います。

エントリーを考えているエンジニアへメッセージをお願いします。
当社はあらゆるものが挑戦だらけですが、特に注力したいのは新しいサービスを起点にした新しいビジネスモデルづくりです。使いやすくサービス化されたものを必要なところに届ける、それがどういう形であればビジネスとして成立させられるか。お客さんも、パートナー企業さんも、当社も、全てが幸せになれるビジネスモデル……きれい事に聞こえるかもしれませんが、そういう未来を描いていきたいです。実現できれば海外でも挑戦できると思っています。スタートアップ系を目指す自律したエンジニアであれば魅力を感じる職場だと思いますので、ぜひ一緒に挑戦しましょう。

mirocrea ミロクリエ

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